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一応ネタバレありますよって書きましたからね。どこまでネタバレするか書いてみないとわかりませんが。
今日千秋楽なんだしそれを待って公開すればいいだけの話ではありますけどね。


そういう訳で演劇女子部「タイムリピート~永遠に君を想う~」を見た感想等を書いていきます。

そもそもなんですけど、ミュージカルっていうものが苦手なんですよね。
さっきまで普通に喋ってたのにBGMが徐々にボリュームアップして唐突に歌い出すじゃないですか。
「えっ、なんで歌うの」って思っちゃうんですよ、それがミュージカルだとは分かっていても。
なんか見ていて恥ずかしい。背中とか頬をゾワゾワっと何かが通っていく感じがしちゃうんですよね。

それと、SFっていうジャンルにあまり興味が無くて。
レンタルビデオ店で旧作5枚借りたら1000円だけどあと1枚どうしよう、普段見ない系統の映画にしようかな、って状況でも
まぁ恐らくSFの映画って手に取らないと想います。
スターウォーズは何作か見てる。一番最初と、ファントムメナスからの3作続いたやつ。
でもそれくらいしか好き好んでSFモノを見ることってなかった。
あぁ、でも時をかける少女は好きです。細田守のやつね。

そこに加えて宮本佳林ちゃんが男役。
「えっ、なんで。ぼくは可愛い役を演じる佳林ちゃんが見たかったのに」と。
ビジュアルとストーリーが公開された段階でも、そんなに面白そうだと感じる要素が個人的にはなかったし。

だから状況的には正直なところ舞台そのものを楽しみにしてる雰囲気ではなかったんですよね。
とりあえずJuice=Juiceが見れる、佳林ちゃんを見に行けるっていう程度しかなくて。


でも実際見てみると、何行にも渡って書いた「俺は別に舞台なんて興味ないぜアピール」がなんだったのと言われそうなくらいに、
舞台のストーリーだったり、アイドルたちが演じているキャラクターだったりに惹き込まれていきました。
最後の方めちゃくちゃ手汗かいてました。ラストでウルっと来るし。
1回見たらそれでいいやと思ってたくせにしっかり当日券で2回追加してみてるし。

だけどそれくらい丁寧に作られた話だったなぁと思います。
すごく”見やすい話”だったんじゃないかなと。決してありきたりとか単純って意味ではないんですが。
「どうなるんだろう?」と思いながら見る部分と、「こうなるんだろうな」と読みながら見る部分と、バランスが良かった。
だからたぶん見ていくうちに世界に入っていけたんじゃないかと思います。

複雑過ぎて何が何だかさっぱり分からなくても、逆に「もうこれ絶対最後はこうじゃん」って読め過ぎちゃうのも、
どっちかに寄り過ぎてると全然面白くないんだけど、そういう偏りがなかった。いい塩梅でした。
読みが外れても変な外れ方をしないし。「あっ、そっちね」的な、読む意味のある読みをさせてくれると言えばいいのか。

伏線の張り方も良かったんじゃないかなと思います。
初見でも気づける伏線、2回目3回目に結末を知った状態で見て気づける伏線、どっちもあるんですよね。
エリーの「テル、どこのトイレに行ってたんだろう?」なんて完全に前者じゃないですか。
どのタイミングで、どの程度物語を左右するかは分からないけど、テルがトイレに行ったことが後で鍵になるぞ、って。
どっちかが嘘をついてるのかな、なんかそれがキッカケで話が動くのかな、っていう。

後者はツグミの「ルナだったら、ここ(ストレス発散場所)使っていいよ」だったり、
ルナのツグミへの「昔から友達だったみたい」っていう台詞とそれを言われた時のツグミの反応だったり。
何でもない関係なら、「そんな風に言ってくれて嬉しいよ」とかの返し方をするんだろうけど「えっ…」と言葉に詰まる。
1回結末を知ってからそのシーンを見ると「まぁ確かに言われて喜べる言葉じゃないよね」と気づく。

それと張りっぱなしで未回収の伏線やミスリードがほとんど無いんですよね。ほとんどっていうか、たぶん全く無い。
程度は様々だけど、張った伏線はすべて回収するし、何かしら一歩ずつ真相と結末に近づいていく。
話の中で「きっとこういう事なんじゃないか?」とそれぞれが考えた読みが外れたとしても、何かしら話しが動く。
全然見当違いです、にっちもさっちもいかないよ、っていう外し方がないんですよね。
2時間っていう限られた時間でそういう”スカ”を挟む余裕がないのもあるんでしょうけど、ちゃんと話が進んでいくのは見ていてストレスがない。

原因やきっかけも無くいきなり発生して物語の方向を左右しちゃう出来事っていうのも無くて。
だから、割とみんなの考えや発言、行動の結果で物事がちゃんと決まっていくので、見てても納得できる。
「いやいや、そんな設定なかったじゃん」みたいなミラクルってほとんど無いですよね。
記憶を取り戻す、記憶が蘇って思い出してきたことの幾つかは、ミラクル枠の要素だとは思いますが。
ほかは大体積み重ねた結果に出来上がったもののように感じます。

ラストの結末も割とそうだと思うんですよね。
「あの時にこうすれば展開が変わったんじゃない?」「あいつがあんなヘマしなかったら最後の結末は回避できた」みたいな、
悲しくて切ない結末に何が何でも持っていこうという流れではなく、「これだけやって避けられないなら仕方ない」と納得できた。
ハッピーエンドにするためにそこまでの過程をすべてひっくり返す無茶な設定が最後の最後で出てくるとかもなかった。
みんながみんな、あの状況で自分にできる最善を尽くした結果としてのあの結末だったように思います。

そういう意味ではみんなちゃんと役割があって役目を果たしてるっていうのも良かった。
セリフ量でいうと当然キャラクターによって差はあるんだけど、みんな仕事がちゃんとある。
賑やかしでそこにいるだけで、別にいなくても話が成り立つよねっていうキャラクターはいない。
3回目のタイムリピートの時の人選も絶妙だと思います。ジンとエイジとマドカ。
話を進めていく上でジンが居るとタイムリピートに対する説得力を少し出せるようになる。
エイジがいれば少々強引ながら話が前に進むパワーになるし、マドカが実際に進むための具体性をもたらしてくれる。
2回目のタイムリピート終盤での説明不足なままで「手を握って」と言われた時に、手を出してくれることに違和感もない。
ジンは信じてないけど「何かがあるんじゃないか」という気持ちはあるし、エイジはルナに対する接し方に変化があったタイミング。
マドカが2回目の時点でどういう風にルナとソーマを見ていたのか分からないんですけど、結構フラットな立場でいたと思います。
これまでの流れ的に無理がなくて、これからの流れとして必要な人物。この辺も作り方が丁寧だと感じる部分でした。

答えに導いていく人、答えを出すヒントをくれる人、気づくキッカケを作る人。
そのキャラクター自らがアクションを起こすわけではないけれど、「もしかして…」という疑問を解決するために、
ちょっと悪い言い方になってしまうかもしれないけど”駒”として動いてくれる人もいる。
天然というか少し抜けた性格のキャラクターなんかもいるんだけど、話の腰を折るような悪さはしないんですよ。
ああいう存在がいないと重めなストーリーだからその圧に潰されちゃう。
グググッと押さえつけられて潰れそうな時に、ああいうキャラクターのセリフだったりコミカルパートが挟まるから、
そこでちょっと肩の力を抜いて見れるので、潰されないで最後まで見れる。

全体的に結構シンプルな作りだったと思います。
変わったこととか奇をてらうような設定とかが無くて、そもそもの設定もやってることや物語の進め方も、シンプル。
でも、シンプルが故に「面白いものを作ろう」と思った時に、”ちょっと変わったこと”と差し替えてここで面白さを出そうかなと
思って変に弄ってしまいそうなことも差し替えずにシンプルなままで残してある。
丁寧に基本に忠実なことを磨いて、組み合わせて、重ねて、作り上げていくから面白かったんだと思います。個人的には。

見ている人の視線を少し反らせるような派手なことをやらないから各演者の演技とかにもしっかり目が行くし。
稲場さんの終盤の畳み掛け方なんてすごかったなと思います。
過去の演劇女子部での演技もすごく良い評判だったっていうのは、なんとなく知ってはいたんですけど。
僕は演技のことなんて何も分からないんですが、鬼気迫るものを見ていて感じました。

宮本佳林ちゃんの演技も、話が進むにつれてソーマ君が”しゃんとしていく”っていうのが分かるので良かった。
強くたくましくなっていくのが分かるんですよね。
それはたぶんルナに対する気持ちは勿論として、自分がずっと研究をしていたタイムリピートを経験することで
信じて続けていれば報われるんだっていう自信を持てたっていうのもあるのかなぁと個人的には思いました。
タイムリピートを最初に経験した時のソーマ君なんて、パァっと表情が変わりますからね。歌声もイキイキして。

これは誰かが言ってたことですけど、「序盤は男の子を意識した歌い方、徐々に宮本佳林が出てくる」ような歌い方だと。
それを聞いて意識しながら歌声を聴くとたしかにそう感じます。それを意識してるから聴こえるだけかもしれないけど。
終盤の優しく包み込むような歌声は、ルナに対する愛だったり仲間を守りたい想いだったりの表現なのかな。
それでいて佳林ちゃんが元々持ってる儚さというか、繊細さというか。その辺が、結末の悲しさを示唆するようにも思えて。

個人的に3回見ても自分の中で結論が出なかった疑問があるんですよね。
ルナの「死ぬのは怖くない」という考えが最終的にどうなったのかっていう事なんですけど。
信じることや愛すること、逆にそうされることに対しての考え方は変化してるし、ハッキリそう言ってるんだけど
死ぬことに対してっていうのは何か触れたような記憶がなくて。

信じること愛することに対する意識が変わったから、生きていることに対しても意識も変わってるとは思いますが、
だからと言って「死ぬのが怖い」と思うようになったかというと、そうじゃないと思うし。
だったらいくらソーマや仲間を守るためとはいえ、自分が犠牲を払ってすべてを終わらせることを、ああも即決できるのかと。
元々は帝国側のスパイで、自ら進んで人間爆弾と化した訳じゃないですか。
例えその時は何も信じることが出来なくて生きていて良いことなんて無いと思っていたというのがあるとはいえ、
何かをやり遂げるためには自分が犠牲になれる気持ちが少なからず元々ルナの中にあったのかなと。
それは愛に由来するものではないですけど。
ベースがあるから、愛する人や大切な仲間を守るためなら自分の命と引換えでも、という答えを出せる気持ちに至ったのかなと。

そこがちょっとどうなったんだろうなというのが、改めて振り返ると気になる部分です。
死にたくない、死ぬのは怖い、っていうようなセリフを口にすることって、たしかなかったですよね?
物語的にそれをハッキリさせないとスッキリしないっていうことはないんですけど、どうなんだろうなぁと。

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